Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

Abletonの出版した本、74 Creative Strategies for Electronic Music ProducerのFormal Skeletonsに関して

Abletonが出した本

最初見た時は意味不明でしたが、読んでみると、Ableton的には、「もっとこういう考え方したら、Electronic Musicは簡単なんや!」という事を世に知らしめたかったのではないかと思います。

 

この本ですが、冒頭にこんな感じの事が書いています。

この本では、どうやってCompressorを使うか、Synthesizerをプログラミングするか、良いキックを作るか、そういう事を教えることはしない。そういう本はもう既に沢山ある。

この本では、それらの道具を使って、どうやって音楽を作るかについて書いてある。音楽的問題点を解決し、曲を進展させ、最初に作ったものを完成させる事を目的としている。

 確かにその通りで、こういう内容の本はあまりありませんでした。フレーズをどうやって発展させるのか、何が問題になり易いか、その解決策はなにか、所謂次に進める一歩の為に何が出来るかを書いています。

 

Formal Skeletons

本の内容で、面白かったものは沢山ありますので、その内記事が書けたらとは思いますが、とりあえず今日はその中の一つを書いてみます。これも元ネタのYoutubeがあったのですが、また分からなくなりました、、、、具体的には本のFormal Skeletonsの章に書いてある内容です。

 

先ず最初に、自分が構成や、音の繋がりが良いと思う曲を一つ見つけます。

普通曲を作る時には、必ずリファレンストラックがあるはずです。このFormal Skeletonsでは、そのリファレンストラックを使っても良いですし、Formal Skeletons用のリファレンスを用意しても良いです。

 

重要なのは、曲の構成、音の重ね方、次の展開への繋がり辺りが優れている楽曲を選ぶと良いと思います。

また、リファレンストラックを、そのままFormal Skeletonsに使う場合は、曲が似すぎる可能性があると思いますので、その辺りは注意が必要だと思います。

 

具体的な方法

今回はBPM135の曲という設定ですので、適当に似たような速さの曲を探しました。Bonoboの、Towersにしてみます。曲の構成は王道でもありつつ、細かい工夫がある名曲です。

www.youtube.com

これをDAWに読み込ませます。

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WarpをOnにしておくと、かっちりテンポを合わせてくれます。しかし、基本的に似たようなテンポの曲を選んだほうがやりやすいです。

次に読み込ませたトラックの下に、もう一つトラックを作り、読み込ませた曲の特徴や、自分が重要と思う情報を、書き込んでいきます。

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ここでシーケンサー入る、とか、代理コード使い出す、とか、Padが入る、とか今回はやってませんが、一小節だけ指定して、ここでフィルターで音抜く、とか、ドラムのフィル入る、そういう細かい情報入れても良いと思います。

 

そして最後に、曲を読み込ませたトラックを消します。

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この雛形を参考にして作曲することで、自分が気に入った曲の要素を抜き出して作曲が出来る

全く楽器の構成要素が違っても、曲の雰囲気が違う場合でも、というか、むしろ楽器の構成要素が違って、曲の雰囲気が違う場合の方が、原曲の雰囲気が消えて、面白い効果が出る上に、作曲がし易くなります。

 

その内、こういう形で作曲をシステマチックにしていって、どの位素早く一曲できるか試してみようと考えています。

ありがとうございました!