Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

Free Guide: Mixing with iZotopeの要点を纏める

Izotopeが出したMixing指南書

こちらで閲覧可能です。

Mixing with iZotope

このMixing With Izotopeですが、別にIzotope製品が無いと意味がない、という内容ではなく、Mix全般に関する内容が書いています。

私はよく見落としがあるので、Mix作業で注意するべきところを、テキストで纏めていて、テキストを見ながら、順番に作業していきます。

実際に私が纏めたテキストを全部公開したい所ですが、幾つかの本の内容や、Youtubeチュートリアルの内容等を纏めているため、有料コンテンツを無料テキストで公開するというのは、如何なものかと思いますので、それは止めておきます。

 

ただ、このMixing With Izotopeは公開されているコンテンツですし、以前纏めたテキストがあるので、公開しても良いと思ったので記事にしました。

 

その2はこちらです。

kichizyo.hatenablog.jp

 

その3です。

kichizyo.hatenablog.jp

 

最後はその4です。

kichizyo.hatenablog.jp

 

私が重要と思う部分の訳で、しかも普通に間違えてます

ただでさえ英語力のない私が、ななめ読みで纏めたテキストです。間違えていますし、誤字も脱字もあると思いますが、ご了承下さい。

また、全訳ではなく、私が重要と思った部分だけ纏めています。「お前ここ訳さんかい」とかあると思いますが、申し訳ありません。。。間違いと内容の不備は先に謝っておきます。すいません。。。

 

また、全部書くと長いので、何回かに分けて記事にします!誤字脱字ありましたら、教えて頂けたら修正いたします!では、いってみます。

 

Mixの前に

・Mixを三次元のイメージで見ると、コントロールすべき重要な4つの要素がある。Level(Volume:高さ)、EQ(高さ)、Panning(広さ)、Time-Based Effects(奥行きである)。Mixはこれら4つを操作する作業である

 

・Mixは客観性を持たせることが重要である。その為にいくつかの手法がある。

 

・耳が疲れるので必ず休憩を取る。1時間やって10分休憩、90分やって20分休憩、というサイクルがプロのスタジオでは一般的である。

 

・Mixは論理を使った謎解きのようなものである。何かをしたら、それは別の何かに必ず影響を与える。周波数、Volume、Pan、Mixerのフェーダー値、空間、ノイズ、これらを、目と耳で確認しながら、細かい変化に注意する。

 

・SoloボタンはMixでは基本的に敵である。Soloで楽器を聴くと比較するものが何もない。Soloボタンはその楽器の音の問題点を探る時のみに使う。修正が終わったらすぐにSoloボタンを切って、他とのトラックとの兼ね合いを調べる。どうしてもソロを使いたい時でも、周波数やPan等、兼ね合いが強い楽器を、最低一つは鳴らしながらMixすると良い。

 

・Bypassボタンは味方である。オリジナルの音を”改善”するのがMixの目的である。スタート地点が分からなければ、目的地の方向や距離が分からないのと同じである。

 

・参照する曲をいくつか用意する。目標とする曲のVocalのReverbはどうか。ドラムのVolumeはどうか。Low endはどうか、High endはどうか、空間系のエフェクトはどうか、「この曲のこの楽器のこの部分を参照する」という位細かいリストがあっても良い。

 

・ラフMixをよく聞く。材料、つまりどのトラックがどういう役割なのかを、先ず最初に理解する。メインは何か、バッキングは何か、不要なものは何か、ラフMixでの分析は、オリジナルとの分析とはまた精度が違う。

 

・Lead Vocalかドラムから始めることが多い。Pop系はVocalから、Rock系はドラムから始める人が多い。理由はPopではVocalが花形であり、Rockでは、激しい音が入ることも多々ある為、リズムを基礎として、トラックを上に乗せていく形がMixをし易いからである。しかし、Rockでも、あくまでボーカルが主役なので、ドラムがVocalより目立つということはない。Vocalは、コンパス、指標のようなものである。ドラムのMixはVocalを流しながらするのも良い。

 

MixにおけるEQ

・まず、一般的な周波数の特徴に関して。

  1. Low End (125 Hz以下)
    Sub bassやBass、そしてKickが主役となる帯域である。この帯域の音は聞こえると言うより、感じるという程度のものである。

  2. Low-Mids (125 Hz – 500 Hz)
    一般的に低音の基礎となる帯域で、この帯域が混雑すると、いわゆる音が団子になるという現象が起きる。Muddyと呼ばれる部分は大体この辺り。

  3. Mid-Range (500 Hz – 2 kHz)
    ほとんど全ての楽器はこの帯域の成分を持つ。Mixでは、この帯域の楽器を、適切に処理するために、多くの時間を使うことが必要となる。

  4. High-Mids (2k Hz – 8 kHz)
    この帯域では、Vocalのブレス、シンバル音、スナップ音系のパーカッション、Kickのハーモニクスアコースティックギターをピックで弾く音などの成分が多い。

  5. High End (8 kHz以上)
    いわゆる空気感や、Vocalの歯擦音が入る帯域である。この待機が強すぎると耳が疲れ、この帯域が弱すぎると、抜けのない鈍い雰囲気のMixになる。

 

・代表的な使い方としてはBassのLow endをカットする、150hzから300hzのスネアのパンチを出す、声のAir感の成分である15khzから18khzを上げる等がある 。

 

・人間の耳は良い音より悪い音、小さな音より大きな音を認知しやすい。この為、 Q(EQが影響を与える範囲)の値を極端に大きくし(影響範囲が狭くなる)、Gainも最大に設定し、周波数をずらしてゆく事で、問題の周波数を、ピンポイントで見つける事が出来る。

 

The Art of EQ

・全ての楽器には、一番高い音と低い音があるので、それを聞き、hzを視覚的に見て、その楽器のメインとなる、基礎周波数を把握し、カットとブーストをする周波数にあたりを付ける。

 

・基礎周波数と、そこから派生するハーモニクスを考える。例えばボーカルの抜けが悪い時には、周波数が被りやすい、ピアノやギター、スネア等を見るのが基本だが、Kickの80~100hzのハーモニクスが、2~3khzに影響している事もある。基礎周波数から派生するハーモニクスが、他の楽器に影響することも考えて、EQ設定をすると良い。例えば100hzに基礎周波数がある音は、200hz、400hz等のハーモニクスを持つことがある。

 

・KickとBassはLow endの主役である。ここでも基礎周波数が重要で、例えばKickは90hz、Bassは50hz等の基礎周波数を見つけ、そこからLow endのEQ設定を考える。
一つの方法としてBassの基礎周波数を見つけ(Sub bass等はKickより低音である事が多い)、それに対し、Kickの基礎周波数でBassの基礎周波数と重なる部分をノッチで削り、BassでKickを包むようにする方法がある。必要であれば削った場所の周りをあげても良い。Side Chainという方法もあるが、これは後述する。

 

・いわゆる音が団子になるという現象を感じたら、125hzから500hzを削ると良い。重いギターやキーボード、Pad音等にこの周波数の成分が多い。

 

・500hzから1khz位が強い場合は、堅苦しく窮屈なMixになる。これらも、重いギターやキーボードやPad音に成分が多い。

 

・2khz以上は ブラシや、細やかな高音の領域である。4~8khzにそれらの影響を持つ楽器が多い。パチンという Snap系の音もここで強調される。

 

・特にHigh endのMixは耳を疲れさせるので、Mixの時は休憩をとること。

 

・人間の耳は”変化”=”改善”と勘違いする傾向がある。Bypassボタンを何度も使い、原音から本当に改善されているかを、しっかり判断する。

 

・人間の耳は音量をブーストさせると良くなった様に聞こえるが、カットすることで他の音をブーストさせると考えることが重要である。事実プロのエンジニアは EQ を基本はカットのために使う。

 

・KickとBass以外全てのトラックにハイパスフィルターを入れてみる。これによりLow endはよりスッキリし、不要だが聞こえる音を殺すことができる。

 

Mixing With iZotopeには書いてないけど、追記してあった内容

・PultecEQについて理解することはプロの必須事項である。
Pultec EQとは、ある決まった周波数(あらかじめ決められている)をブースト、もしくはAttenation(減少させる)EQで、多くはアナログな見た目である。

 

・Pultec EQ は通すだけで音が変わる、真空管タイプのものも多い。

 

・様々な種類があるが、どのツマミがどの帯域に影響するのか、またEQタイプ(ShelfかPeakingかFilterか)は何なのかを知る。WavesのPuigTechなど、ツマミと対応の帯域が特徴的なものもある。使ったこと無いEQは必ずその辺りをちゃんと調べる。

 

・例えばPultec EQで、曲全体のLow endをブーストすると良い結果が出ることが多い。この副作用として、上げた周波数より上の部分は削られることが多い等、足したり引いたりした場所以外の音も気にするようにする。

 

とりあえずこんな所で、また書きます!ありがとうございました!