Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

Reason Grainレビュー その1

ラニュラーシンセ

Reason 10から搭載されたGrainですが、Reasonは8までしかアップデートしてなくて、11からまたVSTとして使い始めましたので、Grainを使うのは初めてでした。なので今更ながら、使い方を一度メモっておこうと思っての記事です。実際は使ってみるのが一番速いのですが、一応纏めておくと、あれ?ってなった時に便利かなと思いました。

 

Grainはグラニュラーシンセです。サンプリングした音を、細かい音、というかGrainだから粒子に分解して、それをもう一回形を整えて音を出す、って仕組みらしいです。シンセの仕組みとか良く分かりませんが、一番有名なグラニュラーシンセは、NIのReaktorとか、Padshopとか、Omnisphereも確かそんな機能あるみたいです。

 

音のソースはサンプル音

ラニュラーなので当然ですが、音のソースはサンプル音です。

ちょっと脱線します。別にグラニュラーと言うわけではないですが、同じReasonのEuropaも、User Waveをサンプルから拾ってきて、その音を編集できます。Europaも本当に面白いシンセです。Reasonは昔からシンセ作るの得意ですよね。

Grainには一応Oscillatorも付いています。しかし、コレは殆ど音の補強に使う目的だと思って良いと思います。例えばサイン波でLowを足す、とかそういう感じの目的です。

 

三ヶ所に分けて

Grainの説明ですが、三ヶ所に分けて、一箇所ずつ説明していきたいと思います。もちろん連動していますが、その方が分かりやすい気がしました。

先ずは上部のサンプル画面部分から説明していきたいと思います。

 

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この画面にドラッグ・アンド・ドロップすることでサンプラーを読み込ませる事が出来ます。Loopcloudとの連動がアツいです。

また、左にある緑の三角ボタンの線がサンプルの再生位置、赤のEの線がサンプルの再生終了位置です。

これは、ドラッグで位置変更出来ますが、例えば、緑の線を赤の線の右に持っていくと、自動的に逆再生になります。こんな感じです。

 

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この場合、右の緑の線から赤の線に向けて、サンプルを逆再生します。簡単です。

 

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次にこの部分。黄色の線で囲まれた部分ですが、見ての通り、サンプル全体がここで見れます。一番右の再生ボタンを押すと、サンプルの原音全体を再生することが可能です。

さらに、ファルボタンの横にあるのは、Start Samplingボタンです。ここで接続している楽器の録音をして、Grainのサンプルとして使用できます。

 

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また、上画像の黄色の線内、赤カッコを動かすことで、サンプルのどの部分を実際に出音として使うのかを決めれます。

 

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また、この右下の黄色線内では、赤カッコで指定した部分のキーを判別してくれます。コレは地味に便利です。

例えば、Aの音のサンプルを読み込ませた場合、Cの鍵盤を押すとAの音がなります。このズレを、SETボタンを押すことで修正する事が出来ます。

ただ、複数の音やコードを鳴らしているサンプルの場合、うまく働かない事もあります。この辺りは耳で合ってれば問題なし、位の気持ちで行くと良いかと思います。スケールだけ合わせてたら意外といけることも多いです。

 

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この部分は、スピードはそのままですが、分かりにくいのはあとの2つでしょうか。Jitterは英語では、神経質でイライラしてる様な意味ですが、この手のIT用語でよく使われ、この場合は揺らぎ、みたいな意味で考えて問題ないかと思います。

とりあえずJitterを全開にしてみたら分かるのですが、サンプルの再生位置がフラフラと揺らぎます。これで独特のエフェクトが発生するわけです。なかなか曖昧な感じになって、面白い場合もあります。

Global Positionは使ってみれば分かるのですが、これをオフにしている場合、キーを押すたびに、緑の線から赤の線に向かって、設定されたスピードに沿ってサンプルが再生されます。サンプルが再生終了の赤の線に到達しなくても、新たにキーを押すと、再生位置はリセットされて、また緑の線から再生されます。

が、これをオンにして、Midiキーを押すと、設定されたスピードに沿って再生されているサンプルの再生位置は、緑の線にリセットされません。サンプル再生の途中の部分から音を鳴らす事が可能なわけです。新たにキーを押しても、再生位置が緑の線に戻ることなく、サンプルが再生されているその位置で新たに音が鳴ります。日本語分かりにくくて申し訳ないです。

 

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最後にMotionです。これはGrainの機能の中でも特に重要な部分です。この次の記事で説明する予定の、Grain Oscillatorのアルゴリズムに影響を大きく受け、Grain Oscillatorの設定で大きく音が変わります。これも実際に触ってみて、欲しい音に近づくかどうかです。が、この部分は簡単に言うと、サンプルの再生方法です。

Abletonユーザーは、SamplerやSimplerである程度分かると思います。One Shot、FW Loop、FW-BW Loopなんかは説明不要ではないでしょうか。

逆にちょっと分かりにくいのはFreezeでしょうか。Freezeを選ぶと、再生三角ボタンの付いた緑の線が、四角2つの一旦停止ボタンが付いた緑の線に変わり、赤のEndの線が無くなります。このFreezeを選択すると、Grain Oscillatorで設定したエフェクトをかけながら、緑の線の部分の音だけを再生させます。指定した場所、ピンポイントの音を再生させるわけです。Jitterと組み合わせると結構面白いです。

End Freezeでは、再生開始位置の緑の先と、赤のEndの線も復活します。緑の線の位置から再生させて、赤のEndで指定した位置でFreezeと同じ動きが起きると言うわけです。

最後のEnvelop1は、次の次の記事で書く予定の、Envelope部分で細かく再生方法を作り込める機能です。これもそのうち書きます。

 

とりあえず、サンプルウィンドウの説明はこんなところでしょうか。以上ありがとうございました!

 

追記いたしますが、続きの記事はこの2つです。

 

kichizyo.hatenablog.jp

 

kichizyo.hatenablog.jp