Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

Reverb and Reverseというテクニック

名前の通りのテクニック

Youtubeなんかでも、この手法を紹介している方が結構居るかと思いますが、結構よく聞く音だし、便利な手法なので、一度ここでも紹介してみます。Reverb入れて、Reverseする、という、ホントそのままの手法なのですが、応用も効き、使えるテクニックです。

 

これ、ほとんど同じ内容が、こちらの記事に書いてあります。

kichizyo.hatenablog.jp

 

しかし、上記の記事では音も聞けませんし、ざっくりした説明ですので、もっと基本的な所から書いて見直してみます。

 

素材はどんなのでもOK

このテクニックの元となる音源ですが、どんなものでも良いです。シンセでも良いですし、Kickでもけっこう面白い音が出来ます。

今回は私もやったこと無いような音で作ってみようと思ったので、とりあえず、プリセットで「これは普通やらないなぁ」という音を探してみました。今回はMidiトラックにします。

新規Midi Trackの作成はCtrl+Shift+Tです。こういうショートカットキーはガンガン覚えたほうが絶対に良いです。ちなみに、新規Audio TrackはCtrl+Tです。Windows PCです。

今までやった事無いような音という事で、プリセットから選びました。Chip Arpという音です。これはStandard版を使っていると無い音かもしれませんが、何でも良いです。ちょっとプリセットではArpが早すぎたので、Speedを落としています。

f:id:Kichizyo:20200526080944j:plain

 

とりあえず4小節だけ録音してみました。ただCの音押してるだけです。

f:id:Kichizyo:20200526081149j:plain

 

こんな音です。

soundcloud.com

 

先ずはReverb

このMidi Trackに、リバーブを入れます。今回は、前回に作ったRing Mod Reverbを使います。Ring Mod Reverbの作り方に関してはこちらの記事です。

kichizyo.hatenablog.jp

 

特殊なリバーブを使うことで、どうなるか余計に分からなくなりました。このReverbを、予め作成していたMidi Trackにかけます。ちょっとDecay Time長めでやっています。

f:id:Kichizyo:20200526095108j:plain

 

この音を、新規Audio Trackに録音します。先程書きましたが、Ctrl+Tで新規Audio Trackを作成。

そこで、オーディオへのバウンス方法ですが、いくつか方法がありますので、きちんと整理していたほうが良いと思います。

 

1.フリーズからのフラット化

任意のトラックを右クリックで、フリーズ、その後さらに右クリックでフラット化を押すと、Midi Trackが、オーディオトラックに変換されます。その際、出音がオーディオ変換されます。エフェクターを使っていたらそのエフェクターの音ごと変換ですね。

 

2.フリーズしたトラックを新規Audio TrackにDrag and Drop

任意のトラックを右クリックでフリーズ、その後新規Audio Trackを作成し、そこにDrag and Dropすると、フリーズしたトラックがオーディオ変換されます。こんな感じですね。

f:id:Kichizyo:20200526095602j:plain

 

これもフラット化と同様、出音がそのまま変換されますので、エフェクターを使っていたら、エフェクターがかかった音が変換されます。

それと、そのままDrag and Dropすると、元のフリーズしたトラックのDragした部分が消えます。元のフリーズしたトラックを残したい場合は、Ctrlを押しながらDrag and Dropすると良いでしょう。

 

3.オーディオトラックに録音

新規Audio Trackを作成し、そこにオーディオ変換したいトラックの出音を録音します。これが一番普通のやり方ですかね。

f:id:Kichizyo:20200526095954j:plain

 

画像のように、トラックの入力を任意のトラックに設定。この際そのまま録音すると、トラック2つから音が出てしまうので、モニターをInにしておくことをオススメします。

f:id:Kichizyo:20200526100146j:plain

 

パンチアウトとパンチインのスイッチを押すと、局所的に録音できて、結構便利です。

 

今回は3番めの方法でオーディオ変換しました。しっかりリバーブが乗った音を録音しましょう。

f:id:Kichizyo:20200526100401j:plain

 

このオーディオトラックはRev Revと名付けました。

 

オーディオトラックの編集

このオーディオトラック、Rev Revですが、これを反転させます。

f:id:Kichizyo:20200526100839j:plain

 

で、位置を調整します。この手のエフェクトは、徐々に盛り上げて、次のセクションに移るときに消える、みたいな使われ方が多いです。ので、元音のChip Arpが鳴り始める前に、Rev Revが消える、みたいな位置に置きましょう。

f:id:Kichizyo:20200526101016j:plain

 

録音したときによく起こることなのですが、グリッドが合わないという現象がおきますので、その辺りはAltを押したままクリップを動かすと、グリッドを無視して位置を設定できます。

また、位置を合わせたら、フェードを入れましょう。今回は少し音を短くして、元音と少々重なるくらいの位置にRev Revを設置しました。

f:id:Kichizyo:20200526101323j:plain

 

で、元音のChip Arpのリバーブを消します。Rev Revの後にはReverbが乗っていない、素の音が鳴り出す形ですね。

さらに、ちょっと雰囲気出しで、適当なドラムトラックがChip Arpと一緒に鳴るようにします。

 

全然細かい調整してないけどヨシ!完成です!

soundcloud.com

 

う~ん、微妙!

っていうか、これ普通にダサいですね。いや、でも、まぁ、なんとなく雰囲気は分かってもらえたのでは無いでしょうか。いや、何かすいません。もう少しDecay長めで訳わからん感じにしたほうが良かったかな。

 

しかし、こういった形でガンガン特殊エフェクトをバウンスさせて、Chopしたり、反転させたり、Warpのエフェクト加えてみたり、色々やると面白い音が作れますね。

 

以上、ありがとうございました!