Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

OP1.funの使い方メモ

意外と使い方書いてないからメモします

ちょっと前の記事でケーブル接続方法を書いたTeenage Engineering OP-1ですが、このOP-1、様々なプリセットが有志により作られていて、その音のパッチをダウンロード出来るサイトがOP1.funです。こちらがリンク。

op1.fun

そういえば、前の記事に載せてある音が、このサイトの人気の音で、ビートルズのstrawberry fields foreverで有名な、Mellotronの音でした。この記事内の音です。

kichizyo.hatenablog.jp 

正直strawberry fields foreverの音かと言われたらそうでもないですが、しっかりあの楽器の音ですね。MellotronはArturiaとかのプラグインでもあります。初期Mellotronは、何でも鑑定団に出てた記憶があります。実はまだ現役で作られていて、新しいMellotronは普通に売っています。

で、こういうパッチをダウンロード出来るのが、OP1.funです。上記リンクのサイトにアクセスしたら、沢山のパッチを入手する事が出来ます。簡単な使い方メモを書いていきます。

 

まず最初に

これ重要な事なのですが、

OP-1で使うサンプルフォーマットは、

44.1kHz. 16Bit. AIFFの音源です。

大事なことなので、大きく書いておきました。当然op-1.funで手に入れるサンプルフォーマットもこれです。

 

使ってみる

先ずはサイトにアクセス。アカウントを作って、適当な音源を手に入れます。最初はパッチから手に入れます。Patches、Packs、Tapesの三つがこのサイトの重要な項目ですが、メインのPatchesを先ずは見てみます。

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OP-1で使うシンセやドラムの音をダウンロードするのがPatchesです。

適当にパッチをクリックすると、こんな感じのページが出ますので、ダウンロードして下さい。

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上記の通り、書いてあるサンプルレートのAiffファイルがダウンロードされます。

一応Patches以外の他2つ、PacksとTapesを先にざっくりと。Packsは、好きな音を自分のPacks内にまとめる事が出来て、纏めてダウンロードしたり出来るみたいです。それぞれの音の横にAdd To Packsボタンが有りますが、ココでとりあえず、自分のPackに色々追加出来るみたいですね。あんまり使ってません。間違ってたらすいません。実はその程度のブログなんです。。。

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Tapesは、自分のOP-1のTape内の音をバックアップしたり、もとに戻したりする機能らしいです。使ってないです。すいません。

 

OP-1に取り込み

ではダウンロードしたファイルをOP-1に取り込みます。わざわざ書く必要もないとは思いますが、USBでコンピューターに繋げて、Shift+COMボタンです。そうするとこんなのが出てきますので、赤丸内のDiskを押します。

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そうしますと、OP-1とコンピューターが繋がる訳ですが、この後ダウンロードしたAiffファイルとフォルダの設定が、ちょっとOP-1内のInstrumentの種類とかで色々有って、フォルダ分けをしっかりしないと訳が分からなくなりますので、ちょっと書いていきます。

 

フォルダ分け

の前に、今回私がダウンロードした音源はこちらです。

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ここで大事なのが、どのInstrumentの音なのかを把握しないといけません。ダウンロードページのDetails内に情報が書いています。こんな感じです。

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この辺り考えてフォルダを整理します。例えば私の場合ですが、OP-1をPCに接続しますと、フォルダが見れます。私の場合はフォルダはこんな感じ。

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AlbumとTapeは今回はあんまり気にしなくて良いので、DrumかSynthのフォルダどちらかに音を入れていきます。ちなみに上記のダウンロードページで、以下画像赤丸のこの部分。

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ここに数字が書いてたらSynthのフォルダで、書いてなかったらDrumのフォルダに入れます。私はそうしています。

例として先ずは上記画像の、Cassette Pianoの音を入れていきます。InstrumentはSamplerです。SamplerはSynthですので、Synthをクリック。

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その中に、Cassette Pianoフォルダを作成しました。他にも色々ダウンロードしたの入れていますね。この辺の整理の仕方は人によると思います。

この方法で整理しますと、OP-1で見た時に、それぞれのInstrumentの中にダウンロードした音が格納されるのではなく、作成したフォルダの音が完全に個別に表示されます。どれがダウンロードした音かすぐに分かりますが、フォルダの数が増えてうっとおしいと思われる方もいると思います。この辺りのフォルダ管理は、お好きなように設定するのが良かろうかと思います。

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で、このCassette Pianoの中にダウンロードしたaiffファイルを入れます。

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その他のInstrumentも、同じようにやっていきます。ただ、特徴的なのがDrumで、Drumのパッチをダウンロードしますと、その殆どが様々な音で作られたループになっています。

OP-1に取り込む際は、このループの音一つ一つを、OP-1がトランジェント毎に整理して自動でKeyに割り当ててくれます。今回例としてDrumはこちら、African Percを入れてみましょう。赤丸内の情報通り、Drumの音でループです。

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同じように、フォルダを作成して音を入れます。

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ちなみにこのDrumの音、日本人かもしれませんが、Kimura Taroさんという方が作成されています。この方は、OP-1.funにも沢山の音で貢献されていますが、それだけでなく、様々なサンプルやパッチをご自身のHPで公開されています。とても素晴らしい音が沢山ありますので、リンクを貼ります。

www.kimurataro.com

Kimura氏、ありがとうございます!

 

動作チェック

では、OP-1に戻りまして、フォルダに入れた音の動作チェックです。とりあえず、OP-1ボタンを押します。画像赤丸内です。

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そうすると、新しい音を読み込んでいきます。こんな感じで文字が沢山出ます。見にくくて申し訳有りませんが、この音読み込んでますぜ、みたいな文章が書いています。

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処理完了!見てみます!

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それぞれSynthには今回読み込んだCassette Pianoが、DrumにはAfrican Percが読み込まれています!African Percの音は、それぞれのキーに別々の音がちゃんと割り振られています。

 

こんな感じが、基本的なOP-1.funの私の使い方です。ちょっとお高いですが、OP-1はとても良いおもちゃです!旅先とかに持っていっても楽しいですよ。

以上、ありがとうございました!

Focusrite Scarlett 3rd Genのループバック設定メモ

何故かループバック出来ない

Focusrite scarlettは第三世代から、ループバック機能が付いています。ループバック機能が付いているのは、4i4より上位の機種のみです。

先日友人とSkypeで、DAWの画面共有しながら色々ミーティングをやろうと思ってたんですが、ループバックが何故か出来ていないので、とりあえず私が無知全開という事で、ミーティングやり直す事になりました。これが何か意外と変な所で躓いてしまったので、一応情報共有兼ねてメモ書きしておきます。最高にしょうもない内容なのでわざわざ書くほどの情報でも無い気がしますが、とりあえず書いておきます。

私の環境ですが、Windows 10、Focusrite Scarlett 8i6です。正直最近ちょっと違うの欲しいなぁ、とかも思っていますが、まだ当分使います。

 

で、今回の目的ですが、オーディオインターフェースに接続したマイク、さらにDAWを含めたコンピューターの音を、全てSkype等のビデオミーティングシステムで、相手側に伝える、というものです。

 

公式の動画

www.youtube.com

この通りにやったつもりだったのですが、出来ませんでした。

 

症状

具体的には、

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このLoopbackを選択して、

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DAWの1-2を選択。ステレオで音出てるはず!私の持ってるScarlett 8i6では、ループバックのチャンネルがステレオの場合9/10です。DAWで見ますと、

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こんな感じ。赤丸部分は9/10を選択します。これiTunesで適当に曲を流している状態です。青丸を見たら分かりますが、ちゃんと音出てます。

この時、ちゃんとトラックの音切っとかないと、大変なことになります。下手すればスピーカーが壊れます。もっと悪いと、耳が壊れます。

この状態、iTunesで流している曲、ちゃんと録音出来ています。

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ループバック出来てるやん、、、、良い感じですたい、、、

 

しかしココでSkypeをしても、音がSkypeでは音を拾っていません。なんでじゃ。。。というのが、今回の症状でした。

 

助けてくれた動画

www.youtube.com

こちらでした。Thanks Dalton! This movie is the answer to resolve my problem!

この動画の通りにやったのは間違いなかったのですが、直接的な解決方法は、この部分でした。ちょっとスクリーンショット撮りますと、

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これ。このExpose / Hide Windows Channels。私の環境では、何故かこれが存在しませんでした。ここで最高の無能っぷりが発揮されます。

 

Focusrite Controlアップデート最近してない

 

これが犯人でした。いや、Focusrite Controlでなく、犯人は私です。基本中の基本でした。アップデートしたら、

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出てきました。で、こんな感じで、

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Loopbackにチェックを入れます。で、Skypeの場合はですが、マイクをLoopbackに変更します。

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見てみますと、

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はい、ちゃんと出ています。

ちなみにですが、この設定の場合、SkypeはPC上で鳴っている音全てを拾います。それが目的でしたのでOKなんですが、このままではオーディオインターフェースに繋いでいるマイクの音はSkypeに出ません。そりゃそうです。ループバックの音に、アナログ録音の音は入りません。

これは他の動画とか見てたらすぐ解決したのですが、Ableton Live内にトラックを一つ作って、マイクの音を拾うようにします。それを録音しながらSkypeしたら、マイクの音もSkypeは拾ってくれます。Daw内で自分のマイクも録音しながらだったら、接続しているマイクの音もPC内の音と認識されますので、ちゃんとSkypeにも音がのります。

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正直原因はアップデートしてないだけ、という最高にしょうもない内容でしたが、これの解決に2時間以上ハマったのは秘密です。

時間無駄にしました!以上、ありがとうございました!

 

 

Ableton Live 11のSpectral Resonatorが面白い

Live 11からの新機能

以前にLive 11の新機能を調べて記事を書きました。こちらです。

kichizyo.hatenablog.jp

 

上記リンク記事では新しいエフェクトやInstrumentsについては書いていません。というのも、Live 11の新機能は、結構その一つ一つで記事が書けそうな位、色々機能が有りそうだったからです。Abletonのエフェクトは、M4Lは特にそうですが、超絶ピーキーなのとか、意味不明なエフェクトも大量にあります。あくまで私はですが、一応一通り見るだけ見て、エフェクトやInstrumentsがどんなモノなのかだけ把握してエフェクトやInstrumentsのジャンル分けをしています。あとは何でも使おうとするんじゃなくて、欲しいエフェクトを考えて調べて、結果気に入った使い方をメモして、プリセット作って、どんどん増やして行く、という使い方をしています。使いこなせる人はその場で色々やっちゃう人を見たことありますが、M4Lも含めると相当数なのは間違いないと思います。

今回のLive 11の新しいエフェクトやInstrumentsでは、Hybrid Reverbは相当良い感じと個人的には思います。それと、Inspired by Natureはもう少し触る時間が必要かな、とかも思っています。これも面白そうです。しかし、今回はSpectral Resonatorの、個人的に今後も使いそうな小ネタについて、ちょっとメモ書きしたいと思います。

 

特徴

Spectral Resonatorは、Reverb & Resonanceのフォルダに格納されている事から分かるように、反響系のエフェクトです。Vocoderとかもココに入っていますが、Spectral Resonatorも、リバーブVocoderと、何か色々足した奇妙なエフェクト、という感じでしょうか。実際、ChorusとかGranular的な要素もあります。デフォルトで読み込ませたらこんな感じ。

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とりあえず、HF Dampとか、LF Dampとかは良いとして、Internal Modeで使う時は、Freqの下の音符マークは結構重要かな、とか思いました。こんな感じで、

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エフェクトの音を指定できるので、変な不協和音を避ける事が出来ます。StretchとかShiftでも大きく音やピッチが変わります。公式にマニュアルが今現在(2021/04/04)無いので、ハッキリと説明は出来ませんが、とにかく音や音程が変わるんだぜ!位のざっくり感で使っています。というか、こういうのって触ったほうが早い所も有りますので、、、、すいません、、、、

 

ドラムなんかでガッツリ音色変えたいとか、結構面白いです。思ってもみない音が出ます。

例えばなんですが、元々こういう音のドラムが、

soundcloud.com

 

適当にプリセット突っ込んだだけですが、こんな感じになります。

soundcloud.com

 

何か俺たちはロボットな曲みたいな音になりました。あの方たち現在も活動中なんですよね。すげぇなぁ。

これだけじゃなくて、ちょっと色々やったら、EventideのBlackholeっぽい音とかも作れました。

 

Midi Mode

しかし、今回私が面白いと思って記事にしたかった使い方は、Midi Modeなるものです。ココをクリックします。

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よく見るSide Chain的な要素が有ります。実際Side Chainみたいなもんみたいです。何か下にPolyとか書いてるし、思うにコードを適当に弾いてみたら、もしかしたら面白いかも、と思って、こういうピアノを作成しました。

soundcloud.com

 

適当にサンプルをハーモニーに変換したものです。何も考えてませんし、何も手を加えていません。いつも通りです。

で、もう一つ、こういうボーカル的な音でフレーズを作成しました。こんなのです。

soundcloud.com

 

これもスケールがCメジャーだったので、適当に白鍵叩いただけの、何も考えてないメロディーです。エフェクト!曲を作ってる訳では無いので、大事なのはエフェクトです!

で、このボーカル的な音にSpectral Resonatorを入れて、MidiのSide Chainをピアノにしてみたら、何か色々あるんじゃないかと思った訳です。

単純にやっただけでは駄目だったので、多少細かく設定を変えました。

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右はPolyで、8に設定。この数字を増やすと、おそらくMidiノートをどれ位反映させるかと思います(違ったらすいません!適当です!)。ただ、この数字を上げると、音が厚くなります。Dry/Wetとか、Dampとか、スクリーン上部のHarmonicsとか、その辺を触りました。結構触ったら大きな影響があります。

で、ボーカルはこんな音になりました。

soundcloud.com

 

エフェクト音が、Side ChainしてるMidiの音から影響を受けています。なかなか面白いですよね。今回はMixとかも全くせず、何も考えずに、こういう感じの適当な音でやりましたが、ちゃんと作り込んでルーティングも考えたら、結構作り込んだ音が出来そうです。

 

こういう小ネタとかメモ的な記事とか、マニュアル読んで気づいた事とか、ちょくちょく書いていけたら良いなぁ、と思っています。アホなのでよく忘れますので、メモはするようにしています。しても忘れるんですけどね。以上、ありがとうございました!

Teenage Engineering OP-1をノイズレスでオーディオインターフェイスに繋げる

意外と方法が書いてなかった

私が持っている唯一のシンセが、OP-1です。サンプラーでも有りますが、とりあえずシンセでもあります。このシンセがとっても楽しいシンセというのは、Youtube等で様々なレビューが有りますし、そこは置いておきますが、このOP-1、オーディオアウトが1/8inch(3.5mm)のステレオミニプラグ用のアウトプットです。スマホとかに突っ込めるサイズですね。

私はOP-1を使う時は、中で音をTape機能に録音して、出来た音をaifとして書き出し、それをDAWに取り込む、という作業をしていました。というのも、ステレオミニプラグからオーディオインターフェイスに接続が上手く出来ませんでした。

オーディオインターフェイスへの接続は、御存知の通り、1/4inch(6.35mm)ケーブル、これはギターとかに接続できるサイズのケーブルですね。またはXLRケーブルでしょうか。マイクとかのアレです。

1/8inchステレオミニプラグケーブルから、1/4inchTSRフォーンケーブルに変換する道具は沢山有りますが、普通に変換ケーブルで接続しても、音がめちゃくちゃ小さくなって、聞こえるボリュームに設定するとノイズが乗りまくる、という問題が発生しました。

相当ノイズが大きいので話にならないレベルです。

ちなみに、この現象は、OP-1の出音をモノラルのTSフォーンでやると、普通に問題ありません。ただ、OP-1の出音はそもそもステレオですので、出音もステレオで出したいというのが本音、、、というか、サンプラーとしても勿論使っているので、ステレオの方が都合良いです。

 

まぁ、普通にTapeに録音して、出来た音を音源としてDAWに投入しても良いのですが、OP-1のTapeモードって、それ自体で演奏みたいな事が出来ます。例えばスクラッチっぽい動きとか、Tape Stopみたいな動きとか、早送りとか巻き戻しとか、そういうのです。そういう音を、サクッと簡単に録音出来たら良いなぁ、とずっと思っていたのですが、ケーブル関係の問題があったし、何だかんだで音自体はPCに接続したらDAWに取り込めるので、なんとなく先延ばしにして、もう数年経ちます。

 

で、色々どんな状況かを書いて、解決した方法を書いていきたいと思います。

 

状況

色んなパターンを書いていきます。メモみたいなもんですので。

 

問題なくモノラルで音が出るパターン

まず、問題なくモノラルで音が出る状況です。ステレオミニプラグを1/4inchケーブルに変換するトランスミッターに繋いで、さらにTSフォーンに繋げた状態です。

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以前Aux接続の為に買ったものですが、これで変換して音を録ってみます。こんな感じです。

 

soundcloud.com 

音は出ていますが。これはモノラルの音です。

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画像で見るとこんな感じです。モノラルで録るときにはこれでも良いんですけどね。ちなみにOP-1内のMixerのPanを扱っても変化ありません。

 

極端に音が小さくなるパターン

これはこんな感じで、最初からステレオミニプラグにTRSフォーンが付いてるやつですね。

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これで音を録るとこんな感じです。ただ、聞こえるようにOP-1とオーディオインターフェイスのボリュームをほぼ全開の、ギターウルフ状態にしています。

soundcloud.com

 

これでは話になりませんし、音もモノラルです。ただ、この状態で、OP-1内部のMixerのPanを扱うとちょっと変わってきます。試しにこの位に設定してみます。青い数字の上のLRがPanです。

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そうすると音がこうなります。

soundcloud.com

 

 

ちゃんと音が出てるんですよね。然しながら、ここでおかしな現象が出ます。まず、最初におかしいのは、これ音真ん中から出てるという事です。でも、アナライザーではこんな感じ。

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Panを左に振っているのでこうなります。何かこれに関しては私が間違っている気もしています。まぁ、これ結局使えない設定なので、そこまで気にしないでも良かろうかと思いますが、、、

とりあえず、これを右に振ります。こんな感じです。またLRに注目して下さい。

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この状態で音を録音して再生してみます。

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Panが変わらん。これが一番の謎現象で、この記事を書いている今も良く理由が分かっていません。一回左に振ったら、もうそこ固定で、どうしても右にも真ん中にもいきません。再生中にPanを動かしてもこのままでした。

ただ、この設定ではどちらにしてもPanを真ん中にした時に極端に音が小さくなるので駄目です。これなら普通にTSフォーンで録ったモノラルでええやん、ってなります。

 

色々参考にしてみる

然しながら、Youtube見てると、普通にキレイな録音状態で、OP-1の音をアップしている人が沢山いらっしゃいます。これはまた私の無能っぷりが炸裂したと思って、少々調べてみました。そこで、こちらの動画を見つけました。

www.youtube.com

数ヶ月前の動画ですが、全く同じ症状です。英語ですので、要点をまとめて書くと、

XLRのオスの1/4inchケーブルをオーディオインターフェイスに繋げて

XLRのメスの1/8inchケーブルと接続

まだノイズが乗るから1/8inchのNoise isolatorを繋げて、それをOP-1に繋げてキレイになりました!

 

という内容でした。 こんなんやったら私の机の上はケーブルの国になります。やっぱ無理かなぁ、と思ったら、コメント欄に詳しい人がいました。内容はこんな感じです。

XLRケーブルは大丈夫なのに、1/4 inchから1/8 inchの変換アダプターでは動かなかった理由は、3つの電気接点がそれぞれの接続端でステレオとして扱われているか、バランスとして扱われているかに関係していると思いますよ。

OP-1 では、TRSをステレオとして使用してるんです。普通オーディオインターフェースの1/4 inchジャックはTRSを問題なく使えるんだけど、モノラルバランスオーディオとして使っているので、単純にステレオとしては使えません。

つまり、ステレオをオーディオインターフェイスに送ると、左右が喧嘩してキャンセルが出て、そのせいで音が殆ど出なくなります。「音響機器の平衡接続」でググったらその辺書いてます。

1/8 inch TRS(ステレオミニプラグ)から先が二つに別れていて、二つの入力箇所でステレオとして使用できる1/4 inch TSを入手すれば、XLRケーブル使いまくった接続をしなくて済みます。オーディオインターフェイスの2つのチャンネルを使って、左と右を別々に受信します。私はそうやって使っています。

Noise isolatorは、ノイズが気になるなら、接続の最後にかますと有効な手段ですが、このノイズは基本的にOP-1が充電されている場合にのみ起こるので、Noise isolator使うならその時でしょうね。

 

最後のアマゾンレビュー云々の話とかは削ってますし、分かりやすいように訳を変えてますが、こういう内容のコメントでした。なるほど!Adamさんありがとうございます!何か適当な安いの購入!ハァっ!

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聞いてみます。

soundcloud.com

 

イケるやん!

OP-1のMixerのPanをリアルタイムで動かしながら録音しましたが、しっかりPanも動いています。これが正しかったんや!よく考えたら当たり前なのですが、意外と分かってなかったのがこのOP-1接続に関してでした。

ただ、この音源ではそうでも無いですが、色々な音をやるとノイズが気になる時があります。公式のフォーラムにもこういう記事が有りました。

Noisy Output! - OP-1 - OP Forums

中には、2015年モデルはノイズが乗る、みたいな話もあって、どげんもこげんもなりませんばい、という具合です。ただ、一応フォーラムにも書いてある通り、バックアップ取って工場出荷時に戻します。ついでに最近見てなかったから、OSもアップデート。

でも結果は変わりません。そこで公式フォーラムでこちらの記事も発見。

OP-1 Noise Fix - OP-1 - OP Forums

結局Noise Isolatorか、、、この際です。そんな高いもんでもないし、いってしまいましょう!ハァっ!

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これでノイズが気にならないほど抑える事が出来ました!接続だけ変えて、解決しました!という記事で終わるつもりでしたが、結構長くなってしまいました。ちなみに、当然ですがUSB充電時にはノイズが乗ります。しかし、このNoise Isolatorを導入することで、充電時ノイズも特に気にならなくなりました。結局これは使った方が良さそうですね。

 

意外とこの手の情報が少なくて、私みたいな素人は結構困ってしまいました。この手の接続関係って難しいですよね。以上、ありがとうございました!

 

Waves eMo D5が思ったより便利な話

Compがよく分からないという人に便利

そもそも、なんで2018年に発売されたeMo D5を今頃になってレビューしているのかというと、最近ある人にCompの説明をしていた事が発端です。

その人は、完全に演奏家というか、プロの演奏家なのですが、最近DAWを始めた、という感じです。ただ、いまいちCompがどんな風に動いているか想像つかない、という話をしていた時に、このeMo D5で説明したら、結構すんなり分かってもらえた、という事が有りました。

 

正直、プラグインレビューは、結構やってるくせに、今になるとどうなのかなぁ、とかも思ったりしています。いや、詳しい人とか、プロの人がやるなら分かるのですが、私みたいな素人がやってもね、という感じなので、あくまで機能の特徴とか、音の実験的なのとか、初歩的な使い方とかを書いてるつもりです。

実際プラグイン無くても、Abletonのデフォルトもマニュアル読んでちゃんと使ったら凄い高性能だし、デジタルの限界を感じるなら、もうアウトボード買っちゃおうぜ!とかも思うのです。アウトボードは、そんなに詳しくないし、少し何種類か使っただけですが、今の御時世値段も落ちて凄い良いな、って思うのも私は沢山有ると思いました。音痩せないねぇ!とかハード使った時は思います。変にプラグイン買うより、実機録音するならアウトボード買ったほうが、要らない時は売れるし、最終的にそっちが良い場合もある気がする、とは思いますが、環境は人それぞれ。どうしても実機買うのに抵抗が有る方もいらっしゃいますし、今回は単純にアナログには無いUIの分かりやすさとか、そういう所を見ていきたいな、と思ってのレビューです。

 

で、このeMo D5ですが、多分Wavesのバンドル持ってる方全員の感想だと思われますが、

これC1と変わらんです。

変わらんと言ったら語弊がありますし、他の機能も付いていますので、同じものとは言えませんが、コンセプトは完全に一緒です。所謂、ダイナミクス関係の調整は全部これで出来るで。というプラグインです。見た目と使いやすさが進化しています。

見た目はこんな感じです。

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上がC1 Compで、下がeMo D5ですね。ちなみにC1 Gateはこんな感じ。

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両方を足したようなプラグインです。ただ、C1以上に、このeMo D5は分かりやすいのです。

 

Compの動き

挙動はC1と同じですので、C1でも同じこと出来るんですが、比較しても見やすくはなっていると思います。例えば、Thresholdをガッツリ下げて、Ratioも高めで見てみます。

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Thresholdはこの赤丸の位置が、ノブと連動して動きます。

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さらに青丸で囲った所はGRメーターですので、ココでAttackとReleaseがどれ位の感じで音を圧縮しているか見れるわけです。これが結構見やすい。感度も良いので、普通の針式のGRメーターよりも、見やすい点も有ります。AbletonのデフォルトCompもこんな感じですね。そういう意味でも使いやすいです。

さらにKneeを触ると、

これがHard Kneeで、

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これがSoft Knee

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微妙な違いですが見えますでしょうか。コレを見て、「Kneeってこんな意味やったとね!」と私の知り合いは言っていました。

 

Gateの動き

Gateも分かりやすいです。この赤丸二つが連動して動いて、

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極端な事するとこんな感じで

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ココから下にGateかかりますよ、というのがハッキリ分かります。GRメーターもCompと同じ動きですので、どれくらいGateで音を排除されているか簡単に分かります。これを見た時、「Gateってこげんして動きようったいね!」と私の知り合いは言っていました。

 

Limitterの動き

これも簡単です。

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写真の青丸で囲った所が連動していて、ノブを回すと、赤い線が下がってきます。ココでリミッターかかってますよ。というのが分かります。GRメーターも、Compの部分がLiitterに変わっています。色が一個一個変わっているのも分かりやすいですね。「そしたら、リミッターってめっちゃ厳しいコンプって事やないと?」という質問がありました。めっちゃ厳しいコンプって表現も、ある意味分かりやすいですが、そういうダイナミクス関係の動きを、関連付けて一気に理解してもらえた様に思います。ちなみに知り合いは博多の女性です。

 

Deseerの動き

もうコレも見たら分かります。

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単純に青丸で囲った所が連動していて、Freqで設定した所がどれくらい潰れているかも簡単に見れるわけです。ちょっと高音の嫌な音とか抑える時に便利です。

 

ちなみに、このeMo D5ですが、実にクリアなコンプのかかり方をします。同じWavesのR Compもそうですが、こういうとても素直な、所謂「コンプかけるだけ」的な音は、アナログには無い、それはそれで一つの良さと勝手に思っています。コンピューター関係の仕事をしている友人が、真空管とかアナログ的な回路を、人間の耳で殆ど気づかないレベルで再現するのは、量子コンピュータが出来ないと無理と思う、という事を言っていましたが、こういう素直な音は、現状可能です。コレも一つの強みと思って、活用する様にしています。

 

簡単ですが、eMo D5がコンプがよく分からない方々には便利、という話でした。実際、手早くダイナミクス処理する時、一個で大体解決するので、中々便利ではあります。「そんなもんデフォルトのエフェクトで全部できるわ」という方もいらっしゃると思いますし、その通りですが、時間短縮とか、あんまりエフェクト重ねたくない時なんかは、重宝するかもしれません。まぁ、でも普通は必要ないかな。ココまで書いといてあれですけど。

 

以上、ありがとうございました!