Sound Lab Kichizyo

Ableton Liveのアレコレ

Abletonの本:74 Creative Strategies for Electronic Music Producersのとある項目に関して

 制約上で作る楽曲

以前もAbletonが出版した本、74 Creative Strategies for Electronic Music Producersに関しては少し書きましたが、今回その内容を試してみたので、それを記事にしてみます。

 

参考にした内容は、Arbitrary Constraintsの内容です。本の序盤ですが、何となくやってみようと思って試してみました。

このチャプターは、ストラヴィンスキーの引用を紹介しています。

自ら制作に制約や条件を課す事によって、自由というものをより意義深くし、制約から開放されるエネルギーが、より良いものを生み出す。制約を課す事が発展や、さらなる自由を生み出す。

とかそんな感じの言葉を引用していました。訳はマジで適当です。

 

確かにDAWソフトをクリックして、0から何か始めようとする時ですら、「いや、こういうのは選択肢にすら入らないわ」という事は往々にしてあります。やはり嫌いなものや苦手な事は避けます。もちろんそれが悪いわけでは無いと思います。好きな物を製作出来ないなら、なんでわざわざ時間使って遊んでるんだ、って話にはなりますし。

ただ、それが自然と楽曲の制作方法に強く反映されて来るなぁ、というのは、常日頃感じていました。同じいつものPluginばかり使ったり、Instrumentの使い方も、いつもの感じになったり。もちろん悪いことでは無いですが、色々やるのも時には悪くないので、そういう事をしてみました。

 

どんな制約を課してみるか

本では、例えばHi-Hatの無いドラムを作る、Bassが無い曲を作る、締切を勝手に作る、作業時間を縛る、特定のプラグインを幾つか使わない、場所と環境を変える等、様々な事が書いてありましたが、今回は

 

Midiを使わない。サンプルだけ。

 

というこれでいこうと思いました。Hiphopのトラックメイカーでは普通の事かもしれませんが、私は今まで一度もやった事が無かったので、挑戦しました。

これが想像以上に難しい。結構悩みました。が、

あまり制約に縛られすぎて、目的の楽曲を見失っていはいけない

という、有り難い本の言葉を勝手に解釈しまして、メインのRhodesピアノだけは、Midiで打ち込みました。

 

でも、結果的に17トラックになりましたが、無事全部サンプル音源の編集で一曲作りましたので、普通に宣伝したいと思います。

 

結果思ったこと

実際、自分縛りは結構大変です。今回は「1トラック以外は絶対Midi打ち込み使わないぞ!」という熱い思いでやりましたが、やはりそのためにアレの使い方をYoutubeで調べたり、アレが馴染まないからMixで色々参考探したりとか、そういうのが多かったです。

しかし、結果としてとても勉強になりました。よくよく考えたら、プロの作曲家とかエンジニアってこういう事を何時も仕事でしてるんですよね。演歌歌手にテクノの曲提供したり、フォークソングに謎の低音入れる訳にはいかないですし、ある意味ではそういう縛りの中で仕事をしている。そりゃとんでもなく上手くなるよなぁ、と実感しました。制限がほんの少し有るだけで難しい。しかし、その制限のおかげで、今回は何時もより楽曲の制作時間が短かったのも事実です。

で、曲のリンクを貼ります。まるで自分の曲の宣伝の為に書いたような記事ですが、ホントに本にそう書いてありますから許して下さい。

 

以上ありがとうございました!

 

 

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